カナディアンレストランMaple Leaf＆工房「英」　溝井様 / 店舗プロデュース

第二の人生のスタートをともに。息子の成長が実感できる空間に。

次男が中学3年生の頃から織物を習っていたので、「織物をお仕事にしないか」と息子に提案しました。息子も「この仕事が好きだから、仕事にします」と言ってくれました。「では、私たちがあなたのためにアトリエを用意するから頑張ってお仕事をしてください」ということで、ここで織物を制作するようになりました。

川島さんとの出会いは、インターネットで物件を探しているときに、たまたま川島さんのYoutubuの動画を拝見したことです。その動画で、この材木屋さんだった梁が残っている素敵な物件が目に止まり、すぐに連絡を取らせていただきました。その時には、まだ並びの3軒とも入居がなく内装も何もない骨組みだけの状態でした。その中で、川島さんが、「川越という街を愛し、地元に愛着を持って、この地を共に盛り上げていこうという方に借りてもらいたい」、というところで意気投合しました。

この物件を選ぶ決め手になったのは、川越という観光地のすぐ近くでありながら、川のほとりで、とても静かな環境だということです。このような、手仕事で伝統工芸を作る仕事にこの環境が合っていると思いました。また、この建物のコンセプト「原形を残す」というところも気に入りました。

この物件を決めたのは6月で、8月初旬には出来上がっていたということで、二ヶ月足らずの短い期間で出来上がりました。ですから、出会うべくして出会った物件であり、人たちであり、自分たちの力ではなく大きな力で動かせられたような、大きな使命をいただいたような気持ちでいます。私たち夫婦は、今まで経営というものに全く関わったことがなかったのですが、やりたいと思ったときから、工務店さんや、下のレストランの厨房機器屋さんなど、川越の一流の方達と出会うことが出来ました。

一階のレストランの方は、カナディアンレストラン＆バーということで、太い梁を生かして、カナダっぽくもあり、日本家屋っぽくもある素晴らしい空間に仕上げてくださいました。それを見て、川島さんも気に入り、その後その工務店さんにお仕事を依頼するようになったそうです。アトリエも、レストランも完成したときは本当に嬉しかったです。ここから、「新しい第二の人生が始まるのだな」と思いました。また、とても落ち着く空間で、居心地が良い所も気に入り、とても満足しています。

息子も、このアトリエを始めてこの一年間でとても成長しました。町の方達がとても優しく、町ぐるみで息子を応援してくれて、この町でお店を始めて本当に良かったと感じています。皆さん、このアトリエで息子が織っている姿を見に来てくださって、ほめてくださって、大事に使うよと声をかけてくださいます。知的障害のある息子にとって、自分が作ったものを目の前で買っていただけるということは、とてもモチベーションアップに繋がっているようです。私たちは、家族四人がそろって毎日仕事ができるという有難さを感じています。

今、息子が住んでいるアパートもきづな住宅さんにお願いしたのですが、川島さんとは、息子の代になっても今と変わらないお付き合いをしていけたらと思っています。また、息子が結婚したり子供が出来たりしたときには、よき商談相手として息子の相談にのっていただけたら嬉しいなと思います。一生のお付き合いをしていきたいと思っています。